慣性楕円体(読み)かんせいだえんたい(英語表記)ellipsoid of inertia

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「慣性楕円体」の意味・わかりやすい解説

慣性楕円体
かんせいだえんたい
ellipsoid of inertia

直角座標軸に関する剛体慣性モーメント慣性乗積係数とする次の二次曲面は楕円体面となる。

Ixxx2Iyyy2Izzz2+2Ixyxy+2Iyzyz+2Izxzx=1

これを慣性楕円体という。原点を通る直線に関する慣性モーメントは,原点からこの直線と楕円体面の交点までの距離の2乗の逆数に等しい。慣性楕円体はその剛体に固有で固着していると考えられるので,剛体の回転は慣性楕円体の回転の様子によって表現できる。これをポアンソの表現という。慣性楕円体の主軸慣性主軸といい,剛体の回転に関する運動方程式を慣性主軸方向の成分に分解したものがオイラーの運動方程式である。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android