扇新開(読み)おうぎしんがい

日本歴史地名大系 「扇新開」の解説

扇新開
おうぎしんがい

[現在地名]廿日市町地御前

御手洗みたらい川河口の西と観音かんのん山東との間の干潟を埋立てて、文化一三年(一八一六)に開かれた新開地。同年の当村新開諸事積控(「廿日市町史」所収)は「其村高不応人数多、作地無数ニ付新開築調申度」と新開の理由を述べ、資金は、銀四七貫八五五匁余のうち二七貫が藩の才覚銀、二〇貫が村方出銀、八五五匁余を村割したとある。さらに同控は九月七日に近隣一六ヵ村より加勢夫を得、総勢六〇〇人をもって潮留めをし、同一八日に完成、翌年二月に一九〇名に畝割が行われた。新開により繋船場を失う舟持がこれに反対し、一八名が追込みの刑を受けた。

文政二年(一八一九)には藩の国産奨励策により七島藺試作が行われた(「郡方諸御用跡控」同書所収)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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