打乱(読み)うちみだる

精選版 日本国語大辞典 「打乱」の意味・読み・例文・類語

うち‐みだ・る【打乱】

〘自ラ下二〙
① (「うち」は接頭語) くずれて整わなくなる。だらしなくなる。また、慎みを捨ててゆったりとくつろぐ。
源氏(1001‐14頃)葵「一日の御ありさまのうるはしかりしに、けふうちみだれてありき給へかし」
② (「うち」は接頭語) あたりに乱雑に散らばる。
※俳諧・幽蘭集(1799)「うちみだれ何をか蟻のいそがしき〈路通こころをけしに入(いる)るかくれ家〈芭蕉〉」
③ がむしゃらに打つ。
浄瑠璃・用明天皇職人鑑(1705)職人尽し「弓手へ追っ込み馬手へ切こみ散々に打みだれ」

うち‐みだ・す【打乱】

〘他サ四〙
① 打ちたたいて、乱れるようにする。
※寛永刊本蒙求抄(1529頃)一「碁やなどを打乱たやうにあったぞ」
② (「うち」は接頭語) 髪を乱してばらばらにする。
日葡辞書(1603‐04)「カミヲ vchimidaite(ウチミダイテ) イル

うち‐みだれ【打乱】

〘名〙 「うちみだれ(打乱)の箱」の略。
御湯殿上日記‐文明一四年(1482)一一月二四日「うちみたれのふたに入」

うち‐みだり【打乱】

〘名〙 「うちみだり(打乱)の箱」の略。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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