打合せ(読み)ウチアワセ

デジタル大辞泉 「打合せ」の意味・読み・例文・類語

うち‐あわせ〔‐あはせ〕【打(ち)合(わ)せ】

[名](スル)
前もって相談すること。下相談。「仕事の打ち合わせをする」
衣服の、前身頃まえみごろの重なったりする部分。うちあい。「コート打ち合わせが浅い」
雅楽で、打ち物だけの合奏
地歌箏曲そうきょくで、同一または類似した旋律半拍または1拍ずつずらして合奏すること。また、同じ拍数の、別の2曲を合奏すること。
で、両手を大きく左右に広げてから前ではたと打ち合わせる型。
物と物とがうまく合うようにすること。似合うこと。
宮仕きまりがてら、すりこぎと聞こへしもとに―の夫婦とはなりける」〈鶉衣・摺鉢伝〉
[類語]会議審議会談会合ミーティング集会寄り合い集まり座談会集いまどい団欒討論討議謀議密議衆議シンポジウムディスカッションパネルディスカッションフォーラムフォーラムディスカッションディベート相談下相談談合示談話し合い合議協議商議評議評定ひょうじょう鳩首きゅうしゅ凝議ぎょうぎ内談示談用談来談商談額を集める膝を交える話し合う打ち合わせるはかはからう

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「打合せ」の意味・わかりやすい解説

打合せ
うちあわせ

地歌,箏曲演奏用語。 (1) 特に手事 (てごと) などにおいて,同一または類似旋律を「本手」と「」という2部の楽器が,半拍または1拍ずらして合奏するヘテロフォニー的演奏。また,その両者が互いに表間,裏間のいずれかだけを分担したり,あるいは「本手」と「地」の旋律分担を取替えたりするときは,特に「打って違い」という。 (2) 特に地歌三弦曲において,本来異なる曲,または異なる旋律として存在しているものを合奏させる場合に,「打合せ」または「曲違い打合せ」という。「三味線本手」や「手事物」の「」および箏曲の「段物」などのある一段と別の段とを合奏するときは,「段合せ」という。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の打合せの言及

【段合せ】より

…《難波獅子(なにわじし)》《楫枕(かじまくら)》《秋の曲》などの手事の第1段と第2段,《残月(ざんげつ)》の手事の第1段と第2段,第3段と第4段などの段合せがその代表例である。 異なる楽曲を同時演奏することは,〈打合せ〉というが,段合せの演出法を拡大したものともいえる。三味線組歌では,《琉球組》と《千代の恵》,《乱後夜(らんごや)》と《晴嵐(せいらん)》などの例があるが,後代の地歌三弦曲でも,《八千代獅子》と《万歳獅子》,《玉椿》と《袖の雨》などが異曲打合せで行われる。…

※「打合せ」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

今日のキーワード

黄砂

中国のゴビ砂漠などの砂がジェット気流に乗って日本へ飛来したとみられる黄色の砂。西日本に多く,九州西岸では年間 10日ぐらい,東岸では2日ぐらい降る。大陸砂漠の砂嵐の盛んな春に多いが,まれに冬にも起る。...

黄砂の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android