打屈(読み)うちくっす

精選版 日本国語大辞典 「打屈」の意味・読み・例文・類語

うち‐くっ・す【打屈】

〘自サ変〙 (「うち」は接頭語) 精神的に痛手を受けてひどく気落ちする。元気なくしおれる。うちくんず。うちくす。
※青表紙一本源氏(1001‐14頃)須磨「西面(にしおもて)には、かうしも渡り給はずやとうちくっしておぼしけるに」

うち‐くん・ず【打屈】

〘自サ変〙 (「うち」は接頭語。「くんず」は「くっす」を撥音に表記したもの) =うちくっす(打屈)
※枕(10C終)八七「かかる者はうちくんじたるこそあはれなれ」

うち‐く・す【打屈】

〘自サ変〙 (「うち」は接頭語、「くす」は「くっす」の促音「っ」の無表記形) =うちくっす(打屈)
蜻蛉(974頃)中「うちくしたるさまにて入り来るをみるに」

うち‐かが・める【打屈】

〘他マ下一〙 うちかが・む 〘他マ下二〙 (「うち」は接頭語) 腰を前方に曲げる。
紫式部日記(1010頃か)寛弘五年九月一五日「腰うちかがめて」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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