打落す(読み)ウチオトス

デジタル大辞泉 「打落す」の意味・読み・例文・類語

うち‐おと・す【打(ち)落(と)す】

[動サ五(四)]
たたき落とす。「木の実を―・す」
刀などで切って落とす。「敵将の首を―・す」
攻め落とす。「敵の城を―・す」
(「撃ち落とす」「射ち落とす」とも書く)銃砲で撃って落とす。矢を射て落とす。「鳥を―・す」
思わず落とす。
「老い心地に涙を―・して喜びゐたり」〈落窪・三〉
[可能]うちおとせる
[類語]落とす落っことす取り落とす振り落とす払い落とす削り落とす突き落とす蹴落とす

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「打落す」の意味・読み・例文・類語

うち‐おと・す【打落】

  1. 〘 他動詞 サ行五(四) 〙
  2. [ 一 ] ( 「うち」は接頭語 ) ぽろりと落とす。
    1. [初出の実例]「老心地に涙をうちおとして喜びゐたり」(出典:落窪物語(10C後)三)
  3. [ 二 ] ( 「うち」は「たたく」「切る」などの意 )
    1. たたき落とす。
      1. [初出の実例]「冠(かうぶり)をはくとうちおとしつ」(出典:落窪物語(10C後)二)
    2. 切って落とす。
      1. [初出の実例]「入鹿が頸を打落し給ひつ」(出典:今昔物語集(1120頃か)二二)
    3. 城などを攻め取る。攻め落とす。
      1. [初出の実例]「合戦度々に及ぶ。毎度に学侶うちおとされて」(出典:平家物語(13C前)二)
    4. ( 「撃落」とも ) 鉄砲などで射撃して命中させて落とす。
      1. [初出の実例]「タカヲ vchivotosu(ウチヲトス)」(出典:日葡辞書(1603‐04))

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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