投町(読み)なぐりちよう

日本歴史地名大系 「投町」の解説

投町
なぐりちよう

[現在地名]岡崎市朝日あさひ町・若宮わかみや

岡崎城下の東端東海道岡崎宿街東の入口にあたる町。町は東のかけ村に続いて南北し、町の中央から東西して西のりよう町に通ずる。町の長さ四町一四間・幅四間。もとは「なぐり村」で、慶長九年(一六〇四)検地帳(若宮町区有)にも「投村」と記され、寛永郷帳にも「なぐり村」とある。元禄一四年(一七〇一)の記録(岡崎市史)に岡崎町廻りのなかに入っているので、この間に「投町」となったようである。

投は古くは生栗・並栗・名栗・奈栗・投栗などと記した。三河国内神名帳に「従五位上 奈栗天神」とあり、また「三河国名所図絵」に「奈栗、神鳳鈔に云生栗御薗各栗二石油一斗とあり、万葉集に生の字をナスナリナルと訓ましむ、かゝれば下略してナと訓む歟、生栗即ちナグリとよみて此処ならん、当村投栗と書もナグリと訓ましむ」と考証している。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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