挙げて(読み)アゲテ

デジタル大辞泉 「挙げて」の意味・読み・例文・類語

あげ‐て【挙げて】

[副]
多く物事を全部含めていうときに用いる。残らず。ことごとく。「国を挙げて祝う」
一つ一つ取り上げて。いちいち。「挙げて数えるまでもない」
[類語]こぞっておよおおよそあらまし概略大略大約大要大体一通り一応一般全般に総じて概して多くおしなべておおむね大概普通通例通常一体に総体・広く・遍く全面的大方大抵

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精選版 日本国語大辞典 「挙げて」の意味・読み・例文・類語

あげ‐て【挙て・上て】

  1. 〘 副詞 〙 ( 動詞「あげる」の連用形助詞「て」の付いてできたもの )
  2. 多くのものを全体としてまとめていう場合に用いる。残らず。ことごとく。
    1. [初出の実例]「天下国土、称(アケ)て知りぬべし」(出典:大智度論天安二年点(858))
    2. 「をさめ殿あけて、よき果物、干物(からもの)あげていだす」(出典:宇津保物語(970‐999頃)藤原の君)
  3. 多くのものを一つ一つとり立てていう場合に用いる。いちいち。
    1. [初出の実例]「凡そ紕(まが)ひ紊(みだ)れたる所、胡(いか)んぞ勝(アケ)て言ふ可けむや」(出典:大慈恩寺三蔵法師伝院政期点(1080‐1110頃)八)
    2. 「其の位に居する例不勝計(アゲテかぞふ)」(出典:太平記(14C後)一三)

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