翻訳|contusion
身体表面には創(きず)がなく、内部の軟組織や臓器が損傷された状態である。全身や局所が大きな物体と衝突することによって直接外力が加わったところや骨などを介した介達力によって生じる。交通事故、労働災害、爆発、スポーツなどで発生しやすい。外力が大きいと重要臓器の挫傷がおこり重篤となる。脳挫傷はその典型で、打撲部位の直撃損傷、反対側の反衝損傷、脳の回転運動などによって脳組織が挫滅され、意識障害などの重い症状を呈する。胸部では肺、心臓損傷のため喀血(かっけつ)、気胸、血胸などをおこし重篤である。腹部では肝、脾(ひ)、膵(すい)、腎(じん)などの実質性臓器の損傷が多く、これは出血を主症状とし、胃腸の損傷では細菌性腹膜炎を発症する。四肢や体表から浅いところでは重要臓器がないため、皮下組織、筋、腱(けん)、骨膜の損傷が主で、打ち身(打撲傷)やくじき(捻挫(ねんざ))などといわれる軽い損傷が多い。
[荒木京二郎]
出典 平凡社「普及版 字通」普及版 字通について 情報
出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
…種々な程度の鈍力によって生ずる損傷で,表面の皮膚に創傷がないものをいう。打撲傷と挫傷contusionとはほとんど同意語として使われているが,厳密にいえば挫傷のうち打撲によるものが打撲傷である。いわゆる〈うちみ〉のこと。…
※「挫傷」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
10/29 小学館の図鑑NEO[新版]動物を追加
10/22 デジタル大辞泉を更新
10/22 デジタル大辞泉プラスを更新
10/1 共同通信ニュース用語解説を追加
9/20 日本大百科全書(ニッポニカ)を更新