揃える(読み)ソロエル

デジタル大辞泉 「揃える」の意味・読み・例文・類語

そろ・える〔そろへる〕【×揃える】

[動ア下一][文]そろ・ふ[ハ下二]
二つ以上のものの、形・大きさなどを同じにする。「ひもの長さを―・える」「彼とセーターの柄を―・える」
(二つ一組みのものなどを)きちっと整った状態にする。整然と並べる。「脱いだ履物を―・える」「両手をひざの上に―・える」
全体一つにまとめる。調和させる。「口を―・えて反対する」「色調を―・える」
必要なもの、あるべきものを集める。欠けたところがないようにする。「スタッフを―・える」「機材を―・える」「耳を―・えて借金を返す」
[類語]調える取り揃える調う揃う

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「揃える」の意味・読み・例文・類語

そろ・えるそろへる【揃】

  1. 〘 他動詞 ア行下一(ハ下一) 〙
    [ 文語形 ]そろ・ふ 〘 他動詞 ハ行下二段活用 〙
  2. 形や程度、状態などを等しくする。同一にする。一致させる。おなじにする。〔新撰字鏡(898‐901頃)〕
    1. [初出の実例]「こゑを調(ソロ)〈高良本ルビ〉へて泣かなしむ」(出典平家物語(13C前)一二)
  3. 一列に連ねる。整然と並べる。整える。
    1. [初出の実例]「饗(あへせ)し時(とき)の如くにして、殿の前に引見(ソロへみたまふ)」(出典:日本書紀(720)雄略一四年四月(前田本訓))
    2. 「向の岸高して屏風を立たるが如くなるに、敵鏃(やじり)を汰(ソロヘ)て支候」(出典:太平記(14C後)一四)
  4. 前もって用意する。調(ととの)える。備える。
    1. [初出の実例]「舟檝を脩(ソロヘ)兵食(かて)を蓄(そなへ)て」(出典:日本書紀(720)神武即位前乙卯年三月(熱田本訓))
  5. 集めて、ある形や組を形成させる。
    1. [初出の実例]「よる百人ひる五十人の番衆をそろへて、ひきめをゐさせらるるに」(出典:平家物語(13C前)五)
  6. 切ることをいう女房詞

揃えるの補助注記

室町時代頃からヤ行にも活用した。→そろゆ(揃)

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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