文法学(読み)ぶんぽうがく

精選版 日本国語大辞典 「文法学」の意味・読み・例文・類語

ぶんぽう‐がく ブンパフ‥【文法学】

〘名〙 文法論を、独自の学問的体系をもつものとして呼ぶ称。
明六雑誌‐一六号(1874)西学一斑・五〈中村正直訳〉「文法学議論学〈略〉政事学等は形而上に属す」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

世界大百科事典(旧版)内の文法学の言及

【ギリシア語】より

…そしてホメロスをはじめとして古典期の作品は,生きた言語としてではなく,読まれ,考証される対象になり,エジプトのアレクサンドリアを中心にその学問がおこり,当然のこととしてその作品の言語の研究,整理も行われた。これが文献学philologyであり,文法学grammar(本来はgrammatikē technē)である。この文法学はもっぱら文字言語によるものだがきわめて精巧で,その集大成であるトラキアのディオニュシオスの文法は,ローマの文法家に受け継がれ,近代西欧語の文法,いわゆる学校文法school grammarの基礎となった。…

【文法】より

…〉では,使われている単語はまったく同じでその順序が異なるだけであるが,(イ)や(ロ)のように並べた音連続には同じ意味を対応させ,(ハ)のように並べた音連続にはこれらと違う意味を対応させるのは,まさに文法のしからしめるところである,というような例(あるいはもっと単純に,〈美しい〉は現在形,〈美しかった〉は過去形,というような音と意味との対応の例)で考えれば,この定義もうなずけるであろう。 さて,以上に述べてきた意味での文法に関する学問,すなわち,(1)~(3)のきまり・規則性・原理としてどのようなものが存するかを体系的に明らかにしようとする学問(およびその成果,理論)のことをもまた,文法という(〈文法学(文法論)〉という場合もある)。学問としての文法は,後述のように長い歴史を有するが,今日では一般に,意味論や音韻論と並ぶ言語学の一部門として位置づけられている。…

※「文法学」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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