新訳華厳経音義私記(読み)しんやくけごんきょうおんぎしき

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「新訳華厳経音義私記」の意味・わかりやすい解説

新訳華厳経音義私記
しんやくけごんきょうおんぎしき

著者未詳。2巻。奈良時代末の成立とみられる。新訳である『八十巻華厳経』についての音義の私記の意で,古くは『八十巻華厳経音義』などともいわれた。万葉がなでつけられた和訓は,上代特殊仮名遣区別を保っており,また上代特有語彙とみられるものを多く含むなど,奈良時代の国語資料となる。字音注は漢字音研究の資料となる。本書には中国で制定された則天文字もみることができる。

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