旅立(読み)たびだつ

精選版 日本国語大辞典 「旅立」の意味・読み・例文・類語

たび‐だ・つ【旅立】

〘自タ五(四)〙
① 自宅以外の場所に滞在する。旅先にある。
落窪(10C後)四「又、たび立たるに、きらきらしき道に、ちごも給へる」
② 旅に出発する。門出をする。
※清輔集(1177頃)「鶯は花の都にたひたちて古巣恋しき音をや鳴くらむ」
③ (「だつ」は接尾語) 服装風情がいかにも旅先のようである。
蜻蛉(974頃)上「はたごどころとおぼしき方より、切りおほね、物の汁してあへしらひて、まづいだしたり。かかるたびだちたるわざどもをしたりしこそ、あやしうわすれがたうをかしかりしか」
④ 死ぬ。亡くなる。冥土に行く。あの世に行く。
※いさなとり(1891)〈幸田露伴二三「喜の字の祝去年立派にしたを此世のおもひ出にして旅立(たびダタ)れたれば」

たび‐だち【旅立】

〘名〙 旅行に出発すること。旅に出ること。かどで。
※俳諧・時勢粧(1672)四「旅立もこがれこがるる舟の上」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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