旧横浜正金銀行本店(読み)きゅうよこはましょうきんぎんこうほんてん

国指定史跡ガイド 「旧横浜正金銀行本店」の解説

きゅうよこはましょうきんぎんこうほんてん【旧横浜正金銀行本店】


神奈川県横浜市中区仲通にある日本の銀行社屋。横浜正金銀行は1880年(明治13)に貿易取引の決済業務と貿易金融を目的として設立され、通称「正金」、東京銀行(現三菱東京UFJ銀行)の前身とされる。貿易金融・外国為替に特化した銀行で、やがて列強の仲間に加わっていく日本を国際金融面で支える外国為替銀行へと発展した。その後、関東大震災と昭和恐慌で大きな打撃を受け、第2次世界大戦においては日本の軍需に必要な外国通貨収集機関とみなされたため、戦後の1946年(昭和21)にGHQ指令解体・清算された。外国為替銀行としての役割は、新たに設立された東京銀行に引き継がれたが、歴史的意義をもつ銀行の建物であることなどから、1995年(平成7)に国の史跡に指定された。現在の建物は1904年(明治37)のもので、1967年(昭和42)以来、神奈川県立歴史博物館となっている。JR京浜東北線関内駅または桜木町駅から徒歩約8分。

出典 講談社国指定史跡ガイドについて 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android