三重県,伊勢平野南部にある洪積台地。櫛田川と宮川の間の沖積低地で,西は第三紀の多気・玉城丘陵によって限られる。東の海岸は砂州や浜堤,後背湿地が発達するが,台地の標高が2.5~10mと低いため,その境界は不明瞭である。行政上は北部は明和町,南部は玉城町,伊勢市に及ぶ。乏水台地であるため,松林が各所に散在し畑作農業が盛んである。土壌は畑地では表層に表層腐食質黒ボク土が厚く堆積し,ダイコン栽培が盛んで伊勢たくあんの産地として知られる。一部は粘質の細粒黄色土で,以前は桑畑であったが,現在はタバコや飼料作物などを栽培する。水田地帯は灰色低地土やグライ土が広く分布し,三重県の穀倉地帯の一つ。台地の北部には奈良・平安時代に,伊勢神宮に奉仕する斎宮の住む宮殿が営まれ,斎宮跡(史)や古里遺跡など多数の古代遺跡が埋没している。東部には《伊勢物語》に登場する大淀の港(今は漁港)に業平松が植えられ,旧参宮街道には典型的な街村が残っている。
執筆者:田中 欣治
出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報
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