時代（読み）ジダイ

デジタル大辞泉

じ‐だい【時代】

［名］
１ 社会構造・政治形態や文化・思想など、ある目安によって区分された、相当の長さの歴史的期間。年代。「時代の流れ」「平安時代」「封建時代」
２ 何かの意味における一定の時の長さ。時勢。「時代が変わる」「地方文化の時代」「時代の波に乗る」
３ その当時。当代。特に、現代。「時代の申し子」「時代の先端を行く」
４ 人の一生におけるある時期。「幸福な時代もあった」「学生時代」
５ 時がたって古びていること。「時代を帯びる」「時代を感じさせる」
６ 「時代物」の略。
［形動］［文］［ナリ］物事のようすが古めかしく感じられるさま。また、古風で大げさなさま。
「―な劇しばいでも観ているかのような感想かんじを与える」〈藤村・破戒〉
[類語]（1）（2）年代・時期・世紀・時世じせい・時節・世よ・時とき・時世ときよ・エポック／（3）当代・当世・現代・近代・今日こんにち・現今・同時代・今の世よ・今様・モダン・コンテンポラリー・今・当今・当節・今日日きょうび

出典　小学館

精選版 日本国語大辞典

じ‐だい【時代】

1. 〘 名詞 〙
2. ① 年月の流れ。また、年代の順序。
   1. [初出の実例]「千山一霜物衰朽、運謝時代空有々」(出典：経国集（827）一三・九日林亭賦得山亭明月秋応太上天皇御製〈巨勢識人〉)
   2. 「時代(ジダイ)のために多少燻(くす)ぶった天井だの床柱だのを見廻した」(出典：明暗（1916）〈夏目漱石〉四〇)
   3. [その他の文献]〔宋書‐礼志〕
3. ② ある長さをもった年月。また、歴史上の区分。物事が存在した歴史上の位置。歴史的な特色をとらえて区分した一定の期間。前後と区別されるような特色をもった時期。治世。御代。その当時。当代。
   1. [初出の実例]「寄_二其時代_一寄_二其文章_一此等庶幾歟」(出典：江談抄（1111頃）五)
   2. 「四条大納言撰ばれたる物を、道風書かん事、時代や違(たがひ)侍らん。覚束(おぼつか)なくこそ」(出典：徒然草（1331頃）八八)
4. ③ ( 形動 ) 年代がたって古めかしく感じられること。昔ふうで融通がきかないさまにも、昔ふうのよさがあるさまにもいう。
   1. [初出の実例]「じだいの金襴鶴菱たすき」(出典：浄瑠璃・丹波与作待夜の小室節（1707頃）上)
   2. 「そこでこれは、ちと時代な絵で、清盛の妾で、貞女を捨て」(出典：滑稽本・八笑人（1820‐49）三)
5. ④ ( 形動 ) 古めかしくて大げさであるさま。
   1. [初出の実例]「『どなたもおつかひだて申しました』『ごうぎと時代(ジダイ)なせりふだの』」(出典：人情本・春色辰巳園（1833‐35）初)
   2. 「丁度それは時代な劇(しばゐ)でも観て居るかのやうな感想(かんじ)を与へる」(出典：破戒（1906）〈島崎藤村〉一五)
6. ⑤ 「じだいもの（時代物）②」の略。
   1. [初出の実例]「『心得ました。必ずよしなに』『コレサ、それぢゃア時代(ジダイ)だ。世話でやんなよ』」(出典：歌舞伎・四天王産湯玉川（1818）二番)
7. ⑥ 「じだいぎれ（時代切）」の略。

出典　精選版 日本国語大辞典

普及版 字通

【時代】じだい

時世。〔宋書、礼志一〕三國鼎峙し、晉を(へ)て宋に至り、時代移改し、各事に隨つて立つ。～今魏氏以後の經國を抄して、以て此の志に備ふと云ふ。

字通「時」の項目を見る。

出典　平凡社「普及版 字通」

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

時代
じだい
Vremya

ロシアの文学政治雑誌。 1861～63年刊。 F.ドストエフスキーを中心に評論家 A.グリゴーリエフ，N.ストラホフ，詩人の A.マイコフらが参加，「土地主義」をスローガンとして，自由主義的な『現代人』誌と論争した。ドストエフスキーの『死の家の記録』『虐げられし人々』なども掲載された。

出典　ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典

盆栽用語集

時代

古さ、または古く見える見せ方。盆栽の基本的要素であり、「時代が良い」「時代が乗っている」などと表現され、評価の対象となる。樹の古さは特に幹肌に表れ、古いものは自然古木と似た雰囲気を醸し出す。その他にも、よく使い込まれてきた古い鉢など、古さ・落ち着きを感じさせるものに対して広く使われる言葉である。

出典　(株)近代出版

デジタル大辞泉プラス

時代〔曲名：中島みゆき〕

日本のポピュラー音楽。歌はシンガーソングライター、中島みゆき。1975年発売。歌手で女優の薬師丸ひろ子が1988年に発売したカバーバージョンが、同年公開の映画「ダウンタウン・ヒーローズ」のイメージソングに起用された。

時代〔曲名：嵐〕

日本のポピュラー音楽。歌は男性アイドルグループ、嵐。2001年発売。作詞・作曲：TSUKASA。メンバーの松本潤が主演したドラマ、「金田一少年の事件簿」の主題歌。

出典　小学館

岩石学辞典

時代

時期と同じに使われる．⇒時期

出典　朝倉書店