ふ‐つう【普通】
〘名〙
① (形動) ごくありふれていること。
通常であること。また、そのさま。一般。なみ。
※
江談抄(1111頃)六「和帝景帝元武紀等有
二読消処
一事 〈略〉俗人無
下読
二此音
一之者
上、雖
二普通事
一不
レ知
レ之歟」
※
曾我物語(南北朝頃)二「これ、ふつうの儀にあらず、ただ
天命の致す所なり」
② (━する) 広く一般に通じること、または通じさせること。また、ある
範囲内の物事すべてに共通し、
例外のないさま。
※
公議所日誌‐三・明治二年(1869)三月「
紙幣を普通するの法を立て」
※一年有半(1901)〈
中江兆民〉三「科学を普通にすること、是れ人々の皆認めて必要とする所也」
[語誌](1)現代中国語に「普通」は存在するが、古典漢籍・漢訳仏典には
用例が見いだせない。
(2)明治初期には②の意味で多く用いられ、「する」を伴ったサ変動詞の
用法も見られる。「制限選挙」の
対義語としての「普通選挙」のように、ある資格を必要とせず、万民が享受できるものを「普通」と呼んだものと思われる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報
デジタル大辞泉
「普通」の意味・読み・例文・類語
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普及版 字通
「普通」の読み・字形・画数・意味
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