晴るく(読み)ハルク

デジタル大辞泉 「晴るく」の意味・読み・例文・類語

はる・く【晴るく/×霽るく】

[動カ下二]
晴れるようにする。迷いなどを晴らす。気分をすっきりさせる。
「いとせめて思ふ心を年の内に―・くる事も知らせてしがな」〈かげろふ・下〉
払いのける。
紅葉の朽ち葉、少し―・け」〈総角

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「晴るく」の意味・読み・例文・類語

はる・く【晴・霽】

  1. [ 1 ] 〘 自動詞 カ行四段活用 〙 ふさいでいた心がはれる。
    1. [初出の実例]「手足もひたしたれば、ここち、物思ひはるけるやうにぞおぼゆる」(出典:蜻蛉日記(974頃)中)
  2. [ 2 ] 〘 他動詞 カ行四段活用 〙 ( 開 ) ひらく。はらす。はらく。
  3. [ 3 ] 〘 他動詞 カ行下二段活用 〙
    1. 心の迷いや嫌疑などが晴れるようにする。晴らす。
      1. [初出の実例]「いつとてもはるくる事もなき身にはさびぞまさらんとけん物かは」(出典:兼輔集(933頃))
    2. 払い除く。取りのける。
      1. [初出の実例]「ここかしこかき払ひ、岩がくれに積れる紅葉の朽葉、すこしはるけ」(出典:源氏物語(1001‐14頃)総角)

晴るくの補助注記

[ 一 ]挙例蜻蛉」については、[ 三 ]連体形「はるくる」の誤写説がある。

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例

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