有元佐弘(読み)ありもと・すけひろ

朝日日本歴史人物事典 「有元佐弘」の解説

有元佐弘

没年:正慶2/元弘3.4.3(1333.5.17)
生年:生年不詳
鎌倉時代末期の武士通称は菅四郎。鎌倉幕府を討つ側の軍勢武将として活躍した。有元氏は美作国(岡山県)勝田郡に居住した菅家一族。『太平記』によれば,元弘3(1333)年閏2月,隠岐を脱出し伯耆国(鳥取県)船上山に拠った後醍醐天皇のもとに諸国より軍勢が参集したが,その中の「菅家の一族」に有元佐弘も含まれていたと考えられる。その後,一族300騎余で赤松則村の率いる軍勢に加わり,同年4月3日,幕府の京都出先たる六波羅探題を攻撃したが,京都四条猪熊での戦いにおいて弟の佐光,佐吉らと共に敗死した。

(森茂暁)

出典 朝日日本歴史人物事典:(株)朝日新聞出版朝日日本歴史人物事典について 情報

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「有元佐弘」の解説

有元佐弘 ありもと-すけひろ

?-1333 鎌倉時代の武将。
有元佐光・佐吉(すけよし)の兄。美作(みまさか)(岡山県)の豪族。隠岐(おき)より伯耆(ほうき)(鳥取県)船上(せんじょう)山に脱出してきた後醍醐(ごだいご)天皇に,弟たちとともに一族郎党をひきいてしたがう。正慶(しょうきょう)2=元弘(げんこう)3年4月3日京都で六波羅(ろくはら)軍とたたかい討ち死にした。通称は菅四郎。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

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