末梢神経疾患の分類と診断の進め方

内科学 第10版 の解説

末梢神経疾患の分類と診断の進め方(末梢神経疾患)

 末梢神経疾患(ニューロパチー)の分類には,障害される神経の種類によるもの(運動神経,感覚神経,自律神経のいずれが障害されているか),障害される成分によるもの(軸索の障害か脱髄か),障害分布によるもの(単神経障害,多発単神経障害,神経叢障害,多発神経障害のいずれか),発症様式によるもの(急性,亜急性,慢性,再発性)などがあるが,表15-19-1には病態機序による分類を示す.
 詳細な病歴を聴取し,障害の分布パターンや神経学的診察(特に深部腱反射の消失)から末梢神経障害を疑ったら,電気生理学的な末梢神経伝導検査を施行して末梢神経障害の有無を確認する.必要があれば脳や脊髄CTMRIなどにより中枢神経疾患の,また血中CK値や針筋電図などにより筋疾患の鑑別を行う.脳脊髄液検査や,各種の抗体検査を含む血液検査が,病因の検索に有用な場合がある.さらに十分に適応を検討した上で腓腹神経などの生検を行うこともある.[楠 進]

出典 内科学 第10版内科学 第10版について 情報

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