本巣(市)(読み)もとす

日本大百科全書(ニッポニカ) 「本巣(市)」の意味・わかりやすい解説

本巣(市)
もとす

岐阜県南西部の市。2004年(平成16)本巣(もとす)郡本巣町、真正町(しんせいちょう)、糸貫町(いとぬきちょう)、根尾村(ねおむら)が合併、市制施行して成立。北部は根尾川上流域で、中・南部では同川が西隣の揖斐(いび)川町、大野町との境界を南流する。南に濃尾平野が広がる。国道157号、303号、418号、樽見鉄道(たるみてつどう)が通じ、北に接する福井県や、大垣市、岐阜市に通じる。農業では米、ナシ、イチゴ、花卉(かき)などの栽培が盛んで、ほかに、古くからマクワウリの産地として知られる。富有(ふゆう)ガキは特産である。南部の根尾川沿いに住友大阪セメントなどの工場があり、市内には数屋(かずや)、長屋、十四条、温井(ぬくい)、海老(かいろう)などに工業団地も造成されている。また岐阜、大垣両市への通勤者が多い。上真桑(かみまくわ)の真桑人形浄瑠璃、根尾能郷(ねおのうごう)の能郷の能・狂言は国の重要無形民俗文化財に指定されている。北部の根尾地区には根尾松田の菊花石、濃尾(のうび)地震(1891)で生じた根尾水鳥(みどり)の活断層根尾谷断層)があり、それぞれ特別天然記念物に指定されている。また、淡墨(うすずみ)公園には樹齢1500余年といわれる根尾谷淡墨ザクラ(天然記念物)がある。そのほか、観光・文化施設に「うすずみ温泉」「NEOキャンピングパーク」「文殊(もんじゅ)の森」、道の駅「織部の里もとす」、本巣歴史民俗資料館などがある。面積は374.65平方キロメートル、人口3万2928(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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