村上天皇御記(読み)むらかみてんのうぎょき

改訂新版 世界大百科事典 「村上天皇御記」の意味・わかりやすい解説

村上天皇御記 (むらかみてんのうぎょき)

村上天皇日記。《天暦御記》などともよばれる。もと30巻あったと推定されるが,現在は散逸し,わずかに《延喜天暦御記抄》の中に一部分が伝わり,また949年(天暦3)より967年(康保4)の間の逸文があるのみ。《宇多天皇御記》《醍醐天皇御記》とともに本書も,政務儀式の先例を知るうえで尊重され,《西宮記》《北山抄》などの儀式書や《小右記》などの日記にしばしば引用されている。これらの逸文を収集して《続々群書類従》《列聖全集》《増補史料大成》などに収める。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「村上天皇御記」の意味・わかりやすい解説

村上天皇御記
むらかみてんのうぎょき

『天暦御記』『村上天皇宸記』とも呼ぶ。村上天皇の日記。宇多醍醐天皇の御記と合せて「三代御記」,また『醍醐天皇御記』とともに「二代御記」ともいわれる。もと 30巻と推定されるがほとんど散逸,『延喜天暦御記抄』に断簡1巻が伝わるだけである。政事儀式の旧例を知るのに最も重視された。 (→寛平御記 )

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