東かがわ(市)(読み)ひがしかがわ

日本大百科全書(ニッポニカ) 「東かがわ(市)」の意味・わかりやすい解説

東かがわ(市)
ひがしかがわ

香川県東端の市。2003年(平成15)、引田町(ひけたちょう)、白鳥町(しろとりちょう)、大内町(おおちちょう)が合併して市制施行、東かがわ市となる。JR高徳(こうとく)線、国道11号、318号、377号が通じる。高松自動車道の白鳥大内引田インターチェンジがある。播磨灘(はりまなだ)に臨み、瀬戸内海に注ぐ馬宿(うまやど)川、湊(みなと)川、番屋川などの流域に市街地、田園地域が広がる。西は、さぬき市、東と南は徳島県に接し、高松市と徳島市のほぼ中間に位置する。地場産業の手袋製造が盛んで、全国の生産額の約90%を占めるほか、製薬、機械、ベアリングなどのメーカーがある。農業は稲作のほか、施設園芸によるイチゴやミニトマト、カーネーションなどの花卉(かき)栽培が行われる。また、おもに和菓子に使われる高級砂糖、和三盆の特産地として名高い。旧引田町にある安戸池(あどいけ)はハマチ養殖発祥の地であり、現在では沖合でハマチのほか、タイ、ノリなどの養殖が行われており、観光漁業にも力を注いでいる。瀬戸内海国立公園の一部。徳島県境にある大坂峠白鳥神社、水主(みずし)神社、旧井筒屋などからなる引田の歴史的町並みなど文化財や史跡名所が多く、東かがわ市歴史民俗資料館もある。絹島丸亀島海岸に積み重なった柱状節理、鹿浦越(かぶらごし)のランプロファイヤ岩脈は国の天然記念物に指定されている。翼山(つばさやま)温泉、多機能ホールをそなえた複合温泉施設「絹島温泉 ベッセルおおちの湯」などがある。面積は152.83平方キロメートル、人口2万8279(2020)。

[編集部]


出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

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