松根城跡(読み)まつねじようあと

日本歴史地名大系 「松根城跡」の解説

松根城跡
まつねじようあと

[現在地名]金沢市松根町、富山県小矢部市内山町

礪波となみ丘陵のうち最も高い尾根筋(標高約三〇八メートル)にあり、城域内に石川・富山県境がある。眺望は開け金沢平野と礪波平野視界に収めることができる。大手が小原おはら越に面する要衝。城の範囲は東西約一〇〇メートル・南北約三三〇メートルで、大小九面の平坦地(郭)が空堀・土塁などで区画され、腰郭も設けられている。「三州志」などに本丸・二の丸・三の丸・捨て丸などの名が載る。本丸跡にはほぼ中央部に位置する一辺約三〇メートルの不整形な平坦面が該当するものとみられる。南端にある最大の郭跡は東西約七〇メートル・南北約二二メートルで、バンバ(馬場)と称される。本丸推定地で実施された試堀調査によって七個の柱穴が検出され、堀立柱建物跡が確認されている(「金沢の古城跡」金沢市教育委員会・一九八五年)

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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