核酸医薬品(読み)かくさんいやくひん

日本大百科全書(ニッポニカ) 「核酸医薬品」の意味・わかりやすい解説

核酸医薬品
かくさんいやくひん

数個~数十個の核酸が直線上に結合したオリゴ核酸(オリゴヌクレオチド)を基本骨格にもつ医薬品。DNAデオキシリボ核酸)やRNAリボ核酸)の配列を認識し、標的部位と特異的に結合して、好ましくない遺伝子の働きを阻害することで薬効を発揮する。疾患の原因となるDNA配列がわかれば、比較的迅速な医薬設計が可能であり、高い特異性を特徴とする。これまでに製品化されている核酸医薬品は数種類のみだが、がん感染症などに対する次世代の医薬品としてさらなる研究開発が期待されている。

[編集部 2017年8月21日]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

自動車税・軽自動車税

自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...

自動車税・軽自動車税の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android