桁橋(読み)ケタバシ(英語表記)girder bridge

デジタル大辞泉 「桁橋」の意味・読み・例文・類語

けた‐ばし【桁橋】

荷重で受け、それを橋台橋脚で支える構造の橋。こうきょう。

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精選版 日本国語大辞典 「桁橋」の意味・読み・例文・類語

けた‐ばし【桁橋】

〘名〙 橋の構造上の分類一つ橋桁を水平にかけ渡し、橋台、橋脚で支えた橋。なげわたし。こうきょう。

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「桁橋」の意味・わかりやすい解説

桁橋
けたばし
girder bridge
beam bridge

構造上の区別による橋の分類の一つで、主要部分が桁構造となっている橋の総称。桁は全体として曲げと剪断(せんだん)に抵抗する構造である。桁橋の祖形は丸木(まるき)橋であろう。桁の支持方式によって、単純桁橋、連続桁橋、ゲルバー桁橋などに分類される。一般に径間長(主桁の支点間長)が短い場合には単純桁橋が、長い場合には連続桁橋またはゲルバー桁橋が用いられる。ただし、地盤不良の地点には連続桁橋は適さない。

 使用材料により分類すると、木橋、鋼(または軽合金)桁橋、鉄筋コンクリート桁橋、プレストレストコンクリート(PC)桁橋などとなる。主桁の断面形状は、木桁では長方形、鋼桁では鋼板を組み合わせたI形(プレートガーダーとよばれる)、鋼床版(しょうばん)を一体とした箱形が、鉄筋コンクリート桁およびPC桁ではT形または中空箱形が用いられる。鋼I桁とコンクリート床版とを合成した合成桁橋も多い。多数の桁を並列してこれを横方向の桁で連結した桁形式(格子桁)もしばしば用いられる。高速道路では道路線形上の要請から曲線桁橋が多く用いられる。これらはねじりも受けるので、中空箱形断面とすることが多い。最近は高強度鋼の使用、構造の合理化溶接進歩、良品質の高強度コンクリートの使用、プレストレス技術の進歩ならびに架設工法の進歩などにより、桁橋、とくに箱桁橋の経済的な径間長はますます増大してきている。

[小林昭一]


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百科事典マイペディア 「桁橋」の意味・わかりやすい解説

桁橋【けたはし】

荷重を(梁)の曲げ抵抗でささえる構造の橋。最も簡単な例が丸木橋。桁の材料も多種で,T形または中空箱形の鉄筋コンクリート桁,鉄板と形鋼をI形に組んだプレートガーダーなどがある。
→関連項目

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ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「桁橋」の意味・わかりやすい解説

桁橋
けたばし
girder bridge

橋脚の上に横たえられた桁だけで交通機関などの荷重を直接支える橋。桁の支持方法によって単純桁橋,連続桁橋,ゲルバー桁橋がある。桁の断面にはH形,I形,T形,箱形などがある。桁の材料には木材,鉄筋コンクリート,鋼,軽合金など,いろいろなものが用いられ,特に圧縮に強いコンクリートと引張り力に強い鋼材とを組合せた合成桁橋は広く普及している。桁と梁とは同じ意味に用いられるが,橋桁は桁橋の桁を,橋梁は橋のことをさす。

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改訂新版 世界大百科事典 「桁橋」の意味・わかりやすい解説

桁橋 (けたばし)

(はし)

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世界大百科事典(旧版)内の桁橋の言及

【橋】より


【橋の歴史】
 有史以前から人類は小川や谷を渡る手段として,倒木,浸食された岩石,あるいは木にからみついたつるを利用した自然発生的な橋を使っていたに違いない。そしてこれらが,おのおの桁橋,アーチ橋,つり橋の起源と考えられ,知恵が進むにつれて,経験とくふうに基づく原始的な人工の橋も生まれてきたと想像される。
[世界]
 前4~3千年紀ころ文明の栄えたメソポタミアには,人工の木桁橋や石のアーチ橋がつくられたといい,エジプトでも石造アーチ,そしてインド,中国の奥地ではつり橋の存在が伝えられている。…

※「桁橋」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

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