桜実神社(読み)さくらみじんじや

日本歴史地名大系 「桜実神社」の解説

桜実神社
さくらみじんじや

[現在地名]菟田野町大字佐倉

佐倉さくら峠北に鎮座。祭神木花咲耶このはなさくや姫。旧村社。「延喜式」神名帳宇陀うだ郡「桜実神社」に比定されるが(「大和志」など)、現奈良県榛原町笠間かさまにも同名社がある。口碑によれば、神武天皇が「菟田の高城」に駐屯した時、四方に定めた神籬の一つであるという。「神社明細帳」に当社は天王宮とも称し、佐倉の小字ミヤの八阪神社(牛頭天王宮・天王宮ともいう)と同境内社愛宕神社、小字紅葉もみじの十二社神社と同境内社秋葉神社、小字だけ弁財天を合祀したとある。永正一二年(一五一五)・天文二年(一五三三)の天王宮の上葺棟札と、天文五年の十二所権現の棟札などを所蔵するが、天王宮とは当社のことか八阪神社のことか不明で、桜実の社名の初見は嘉永五年(一八五二)である。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

今日のキーワード

五節舞

日本の上代芸能の一つ。宮廷で舞われる女舞。大歌 (おおうた) の一つの五節歌曲を伴奏に舞われる。天武天皇が神女の歌舞をみて作ったと伝えられるが,元来は農耕に関係する田舞に発するといわれる。五節の意味は...

五節舞の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android