樟蚕(読み)クスサン

デジタル大辞泉 「樟蚕」の意味・読み・例文・類語

くす‐さん【×樟蚕】

鱗翅りんし目ヤママユガ科の昆虫。大形のガで、はねの開張9~12センチ。翅は黄褐色、後ろ翅に眼状紋がある。秋、灯火によく飛来する。長毛の生えた幼虫クリクヌギクスノキなどの葉を食い、しらがたろう・栗毛虫などとよばれる。繭は網目状の楕円形で、すかし俵とよばれる。幼虫の絹糸腺けんしせんから釣り糸にするてぐすがとれる。

しょう‐さん〔シヤウ‐〕【×樟蚕】

くすさん(樟蚕)

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精選版 日本国語大辞典 「樟蚕」の意味・読み・例文・類語

くす‐さん【樟蚕】

〘名〙 ヤママユガ科のガ。体長約三・五センチメートルで、はねの開張は約一三センチメートルにもなる。体、はねともに黄褐色で、後ろばね中央に紫色の眼状紋がある。成虫は九~一〇月に現われ、灯火によく飛来する。樹皮に卵塊を生みつけ、卵は翌春孵化する。幼虫はクリケムシシラガタロウと呼ばれ、クリ、イチョウウメなどの葉を食べる。さなぎは「すかしだわら」と呼ばれる網目状の繭の中にすむ。日本各地のほか、シベリア南東部、台湾などに分布。しょうさん。《季・夏》

しょう‐さん シャウ‥【樟蚕】

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動植物名よみかた辞典 普及版 「樟蚕」の解説

樟蚕 (クスサン)

学名Caligula japonica
動物。ヤママユガ科のガ

出典 日外アソシエーツ「動植物名よみかた辞典 普及版」動植物名よみかた辞典 普及版について 情報

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