横矢(読み)ヨコヤ

デジタル大辞泉 「横矢」の意味・読み・例文・類語

よこ‐や【横矢】

城の出し塀側面に設けた矢狭間やざま。横矢狭間
敵の側面から矢を射ること。また、その矢。
「―に射白まされ」〈太平記・一七〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「横矢」の意味・読み・例文・類語

よこ‐や【横矢】

〘名〙
① 敵の側面から矢を射ること。また、その矢。
※太平記(14C後)一〇「矢倉をかきて横矢(ヨコヤ)に射させんと構たり」
② 城の出塀(だしべい)の側面につくられた矢を射る所。横矢狭間(よこやざま)
大友興廃記(1637頃か)一六(古事類苑・兵事二五)「矢倉・屏・同横矢の分別可然ように見計はれ候へ」
③ 第三者が急に口をさしはさんで非難すること。また、そのことば
雑俳・長ふくべ(1731)「ちょっと横矢(ヨコヤ)射で紋日の手負猪
檜物(ひもの)細工師などが用いる横槌(よこづち)の類をいう。
浮世草子・西鶴諸国はなし(1685)四「檜物細工する者〈略〉横矢(ヨコヤ)といふ道具を取りなをして」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

今日のキーワード

焦土作戦

敵対的買収に対する防衛策のひとつ。買収対象となった企業が、重要な資産や事業部門を手放し、買収者にとっての成果を事前に減じ、魅力を失わせる方法である。侵入してきた外敵に武器や食料を与えないように、事前に...

焦土作戦の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android