樽柿(読み)タルガキ

デジタル大辞泉 「樽柿」の意味・読み・例文・類語

たる‐がき【×樽柿】

渋柿を空いた酒樽に詰め、樽に残るアルコール分で渋を抜いて甘くした柿。樽抜き

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精選版 日本国語大辞典 「樽柿」の意味・読み・例文・類語

たる‐がき【樽柿】

〘名〙 渋柿を酒のあき樽に入れて、酒気でその渋味を抜くこと。また、その柿。樽抜柿。樽抜き。《季・秋》
※尋常小学読本(1887)〈文部省〉五「されど、たる柿つるし柿などは、皆此渋柿より製するものにて」

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日本大百科全書(ニッポニカ) 「樽柿」の意味・わかりやすい解説

樽柿
たるがき

渋柿の渋抜き法の一つ。また、この方法で渋抜きしたカキのこと。本来は、酒の空樽を用い、酒樽に残っているアルコール分を利用して渋を抜いていた。渋の主成分である水溶性タンニンは、アルコールにより不溶性となり、味覚に渋味を感じなくなる。現在は、アルコールを用いる渋抜き法は一般にアルコール法といっている。カキをポリ袋に入れ、アルコールを噴霧して密封し箱に詰める。1週間ほどで渋が抜ける。

河野友美大滝 緑]

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和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典 「樽柿」の解説

たるがき【樽柿】

空いた酒だるに渋柿を詰め、たるに残った酒気で渋を抜くこと。また、その柿。◇「たる抜き」ともいう。

出典 講談社和・洋・中・エスニック 世界の料理がわかる辞典について 情報

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