止葉(読み)とめば(その他表記)flag leaf

改訂新版 世界大百科事典 「止葉」の意味・わかりやすい解説

止葉 (とめば)
flag leaf

イネ科農作物の茎の最上位に発生する葉。主茎,分げつを問わず,これより上位に穂が着生する。止葉の形態は基本的にはそれより下の葉位の葉と異なるところはないが,相対的にみれば葉身の長さは短く幅は広い。また葉鞘(ようしよう)長は長く,出穂前の穂はこの葉鞘内で発育するため,葉鞘はしだいにふくれて,特有の〈穂ばらみ〉状態を呈する。主茎の基部から順次形成される葉をたどって,先端の止葉に至るまでの葉数は主茎葉数と呼ばれ,イネではおよそ12~24枚の変異を示すが,特定の品種を特定の地域に栽培した場合には,この値はほぼ一定している。止葉はそれぞれの作物の発育の最終段階に形成される葉であり,耕地では出穂期前後の作物個体群の最上位の葉層を構成する。この葉層は,さえぎられることのない太陽光線を十分に活用して光合成作用の営まれる場であり,穂の登熟(とうじゆく)に最も深い関係をもつものとして注目されるところとなっている。
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出典 株式会社平凡社「改訂新版 世界大百科事典」改訂新版 世界大百科事典について 情報

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