此程・是程(読み)これほど

精選版 日本国語大辞典 「此程・是程」の意味・読み・例文・類語

これ‐ほど【此程・是程】

〘名〙
物事の程度、度合がそこに示されたものとほぼ同じであることを指示する。強調気持を表わすことが多い。副詞的にも用いる。これくらい。この程度。かくばかり。
玉葉‐承安元年(1171)正月三日「玄上殊鳴、此程鳴事未聞」
浮雲(1887‐89)〈二葉亭四迷〉三「此世はこれほど住みよいに、何故人は然う住み憂く思ふか」
際限、限定を示す。「これだけ」に近い
歌舞伎幼稚子敵討(1753)口明「お受なされたる二色の重宝、〈略〉是程は出来ましたれど、是程は暫く待て下されいなんどと言われませうか」
③ (「これほども…打消語」の形で) ほんのすこしも。まったく。これっぱかり。
浄瑠璃曾根崎心中(1703)「ほうこうに是程もゆだんせず」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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