気色を取る(読み)けしきをとる

精選版 日本国語大辞典 「気色を取る」の意味・読み・例文・類語

けしき【気色】 を 取(と)

玉葉‐仁安三年(1168)八月四日「前大理申摂政云、朝覲行幸、立日隠之例不覚。於競馬行幸之如何。為人難一レ堪、若可立歟。返答云、立之有何事哉。但可御景色
伊勢物語(10C前)四三「この女、けしきをとりて、名のみたつしでのたをさは今朝ぞなく庵あまたとうとまれぬれば」
③ 様子をつくろう。
※後二条師通記‐寛治二年(1088)二月八日「畢上卿定文披見、参議取紙筆、取気色之後可書也」
④ 気分を奪われる。
俳諧去来抄(1702‐04)先師評「或は吉野を花となしけんいひ、或は是は是はとばかりと聞えしに魂を奪はれ、又は其角が桜さだめよといひしに気色をとられて、吉野にほ句もなかりき」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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