デジタル大辞泉
「水汲」の意味・読み・例文・類語
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みず‐くみみづ‥【水汲】
- [ 1 ] 〘 名詞 〙
- ① 水をくみ取ること。また、その人。
- [初出の実例]「かの仙人に、なつみ、水くみせし功徳の故に〈略〉人の身を得たるなり」(出典:宇津保物語(970‐999頃)俊蔭)
- ② 特に、鉱山などの坑内で湧き水をくみ出す仕事。また、その人夫。
- [初出の実例]「軽ければ佐渡嶋の、みづくみと成り」(出典:洒落本・新吾左出放題盲牛(1781)侠八歯臍)
- ③ 江戸時代、河川や井戸などから水をくみ取り町へ売り歩いたもの。
- [初出の実例]「貧乏な水くみの娘」(出典:浮世草子・好色万金丹(1694)一)
- ④ 歌舞伎の小道具の一つ。黒木綿で作った蒲鉾形の烏帽子。従者・雑兵の役に用いる。
- [ 2 ] 狂言「お茶の水」の別名。和泉流で用いる。
出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報 | 凡例
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出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例
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世界大百科事典(旧版)内の水汲の言及
【和泉流】より
…大蔵流・鷺流よりかなり多くの狂言を伝え,《隠狸》《若菜》など固有曲も少なくない。その中には歌謡を中心とした狂言が目立ち,他流派と共有する狂言に歌謡を加えたものもあり(《水汲》など),京都の観客の好みを反映したものと考えられる。〈町風(まちふう)の狂言〉と言うべきものであろう。…
【御茶の水】より
…登場人物は新発意,住持,いちゃの3人で,新発意がシテ。和泉流の《水汲(みずくみ)》は異名同曲だが,住持が登場せず,小歌中心に清水のほとりで若い男女が語らう場面だけで一曲が構成されている。本曲で歌われる小歌は中世の流行歌謡で,歌詞の大部分は《[閑吟集]》所載。…
※「水汲」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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