江島里村(読み)えじまりむら

日本歴史地名大系 「江島里村」の解説

江島里村
えじまりむら

[現在地名]亀岡市千歳ちとせ町 江島里

北はなか村、南は七谷ななたに川を挟んで国分こくぶ村、西は河原尻かわらじ村で、東は山に沿う。村内を南北に通る道の東方山際にかけて人家がある。西方水田が階段状にひらける。

長禄三年(一四五九)出雲神社文書に「江島里」とみえる。天保一二年(一八四一)の「桑下漫録」に、亀山藩領(高四二石余)と旗本津田美濃守知行所(一二六石余)との入組地、戸数二八で五穀上品と記す。江戸末期は当地に津田氏の代官所が置かれ、丹波国内知行の村々を支配していた。

集落北東の山際に蔵法ぞうほう(臨済宗妙心寺派)がある。寛永年中(一六二四―四四)南渓が中興し、真言宗臨済宗に改めたといい、「桑下漫録」に「往古弘法大師も暫住たまひて大師の御手判于今当寺に伝来す、仍て例年正月七日修正会と称して広瀬・野々村両氏集会して大師の御判を以牛玉を調鎮火安産の守にし、往古より於村中右之両御守にかゝりし災無之、其後御領主津田氏之御連枝出家せられ妙心寺ニ住、隠居後当院ニ移住たまひしより禅院と相成と広瀬貞幹之家記ニ有之由也」とある。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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