泣噦(読み)ないじゃくり

精選版 日本国語大辞典 「泣噦」の意味・読み・例文・類語

ない‐じゃくり【泣噦】

俳諧・正章千句(1648)三「むするたばこや吸つけてたぶ 涎をしたらして後のない(シャクリ)

なき‐じゃく・る【泣噦】

〘自ラ五(四)〙 泣きながらしゃくり上げる。声を大きく出さずにすすりあげて泣く。ないじゃくる。
※禰宜様宮田(1917)〈宮本百合子〉一「拝みたくて堪らない心持になりながら子供のやうに泣吃逆(ナキジャク)ったのである」

なき‐じゃくり【泣噦】

〘名〙 泣きながらしゃくり上げること。泣きざくり。ないじゃくり。〔改正増補和英語林集成(1886)〕
※初すがた(1900)〈小杉天外一一「『何卒勘辨して下さいな』泣逆吃(ナキジャクリ)しながら云った」

ない‐じゃく・る【泣噦】

浄瑠璃傾城反魂香(1708頃)中「責て有しょが聞たいと声を、立ねばないじゃくり」

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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