浅香浦(読み)あさかのうら

精選版 日本国語大辞典 「浅香浦」の意味・読み・例文・類語

あさか‐の‐うら【浅香浦】

  1. 大阪府堺市東部の古名大和川の沿岸一帯にあたり、古くは海に面していた。摂津名所歌枕浅香潟。
    1. [初出の実例]「夕さらば潮満ち来なむ住吉の浅鹿乃浦に玉藻刈りてな」(出典:万葉集(8C後)二・一二一)

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日本歴史地名大系 「浅香浦」の解説

浅香浦
あさかのうら

現堺市浅香山町と大阪市住吉区浅香町辺りに比定される。宝永元年(一七〇四)大和川の付替えによって二分されたが、古くは低地帯で海に接していた。比定地近辺は自然的にも人工的にも地形の変化が著しくつまびらかにできないが、海が現在に比して相当内陸部にまで入込んでいたと考えられる。「摂津名所図会」は「浅香丘の西の海をいふ」、また浅香丘について「近隣游宴の地」とし、その西方、すなわち浅香浦に比定される方向の景観を「滄溟洋々として風景斜ならず」と記す。

出典 平凡社「日本歴史地名大系」日本歴史地名大系について 情報

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