デジタル大辞泉
「海鼠」の意味・読み・例文・類語
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なま‐こ【海鼠】
〘名〙
① ナマコ類に属する棘皮
(きょくひ)動物の総称。一般には
食用にする種をさす。体は柔らかく、形はキュウリ状。体の先端に口があり、その周囲にある触手で微生物を捕える。腹面に運動器官として五列の管足があり、背面にはいぼがある。皮膚に含まれる微細な骨片は分類上の特徴となる。
浅海から
深海までの砂泥底や岩かげなどにすみ、夜活動する。マナマコ・キンコ・オキナマコなどは食用とし、なまで食するほか、干したものを海参
(いりこ)と称して中華料理の材料に用いる。また、内臓を
塩漬けにして
海鼠腸(このわた)にする。
かいそ。《季・冬》 〔文明本節用集(室町中)〕
② 柔らかくて捕えどころのないもの。ぐにゃぐにゃしたもの。
※
浄瑠璃・源頼家源実朝鎌倉三代記(1781)三「いかにいかにと息筋はっても、正躰
なまこふな付くはづみ。縁より下へころころころ」
※歌舞伎・初冠曾我皐月富士根(1825)二番目「跡より畑右衛門、足軽の形にて海鼠(ナマコ)の袴、高股立ちにて」
※雑俳・柳多留‐六一(1812)「
見附ては海鼠を串へ差て出」
※続
春夏秋冬(1906‐07)〈河東碧梧桐選〉冬「餠搗やなまこのし餠或は又〈碧童〉」
※歌舞伎・早苗鳥伊達聞書(実録先代萩)(1876)六幕返し「正面白地大形の襖、左右海鼠
(ナマコ)の
杉戸」
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普及版 字通
「海鼠」の読み・字形・画数・意味
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