椎名麟三(しいなりんぞう)の中編小説。1947年(昭和22)2月『展望』に発表。のち作品集『重き流れのなかに』(1948・筑摩書房)に収録。1946年7月脱稿の『黒い運河』を改作したもの。かつて共産党員であった主人公の須巻(すまき)は戦後の廃墟(はいきょ)のなかで、獄舎を思わせる奇妙なアパートに不幸な住人たちと暮らしているが、彼は存在のすべてが「重い」と嘆じつつ、あえてこれに「堪え」続けてゆこうとする。そこには戦後社会への一種決然たる拒絶があり、しかも拒絶しつつなお生きんとする逆説的な激情(パトス)の脈動が感じられ、その社会の最下層民の生活と観念的、形而上(けいじじょう)的論議の不思議な融合は、戦後における独自の実存的文学の登場として注目された。
[佐藤泰正]
『『深夜の酒宴』(『筑摩現代文学大系66』所収・1976・筑摩書房)』
自動車税は自動車(軽自動車税の対象となる軽自動車等および固定資産税の対象となる大型特殊自動車を除く)の所有者に対し都道府県が課する税であり、軽自動車税は軽自動車等(原動機付自転車、軽自動車、小型特殊自...
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