減耗資産(読み)げんもうしさん(英語表記)wasting assets

日本大百科全書(ニッポニカ) 「減耗資産」の意味・わかりやすい解説

減耗資産
げんもうしさん
wasting assets

採掘伐採などにより徐々に減耗枯渇する天然資源。具体例としては、石炭などの鉱山業、石油業における埋蔵資源や林業における立木などがある。減耗資産の採掘による費消を費用化していくことを減耗償却といい、減価償却における生産高比例法と同じ計算方法で毎期の償却額の計算が行われる。

 たとえば有形固定資産の車両等の償却額を計算する場合は、自動車の全走行予定距離に対する当期の走行距離の割合分を、その取得原価から減価償却費として費用計上(原価配分)していくというように、物量減価の測定尺度とする。減耗資産についても同じ計算方法が用いられ、そのトータルの使用量や生産量の把握と毎期のその物量的消費量の計測をもとにして、各期の採掘量に伴う価値減少量を償却費として損益計算に計上していくことから、尺度に共通性があるといえる。

[近田典行]

出典 小学館 日本大百科全書(ニッポニカ)日本大百科全書(ニッポニカ)について 情報 | 凡例

今日のキーワード

発見学習

発見という行為の習得を目指す学習。または,発見という行為を通じて学習内容を習得することを目指す学習。発見学習への着想は多くの教育理論に認められるが,一般には,ジェローム・S.ブルーナーが『教育の過程』...

発見学習の用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android