漫寒(読み)そぞろさむし

精選版 日本国語大辞典 「漫寒」の意味・読み・例文・類語

そぞろ‐さむ・し【漫寒】

〘形ク〙
① なんとなく寒々とした感じである。うそ寒さが身にしみる感じである。
源氏(1001‐14頃)初音「雪、やや散りて、そぞろさむきに」
② あまりのすばらしさに思わず知らずぞくぞくする感じである。
※源氏(1001‐14頃)紅葉賀入綾(いりあや)のほど、そぞろさむく、この世の事とも覚えず」
寒けがする。悪寒(おかん)がする。〔成簣堂本医心方天養二年点(1145頃)〕
そぞろさむ‐げ
〘形動〙

そぞろ‐さむ【漫寒】

〘名〙 (形動) (形容詞「そぞろさむし」の語幹から) 寒い季節でもないのになんとなく寒く感じられること。また、そのさま。《季・秋》 〔俳諧・俳諧四季部類(1780)〕

出典 精選版 日本国語大辞典精選版 日本国語大辞典について 情報

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