デジタル大辞泉 「火山噴出物」の意味・読み・例文・類語 かざん‐ふんしゅつぶつ〔クワザン‐〕【火山噴出物】 火山活動によって地表に噴出する物質の総称。溶岩、火山灰、火山ガス、火山礫かざんれき、軽石など。 出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例
ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「火山噴出物」の意味・わかりやすい解説 火山噴出物かざんふんしゅつぶつejecta; volcanic products 火山の噴火によって地表に噴出したすべての物質。1回の噴火で放出される物質の量は数m3から 3000km3程度までかなりの差がある。小規模噴火が起こると通常は噴火口周辺に噴出物が積み上がるが,大規模噴火の場合,噴出物はより遠くに飛散・流出する傾向にある。火山噴出物の形態は噴出時の状態によって (1) 気体の火山ガス,(2) 液体(液状)の溶岩,(3) 固体の火山砕屑物(火砕物,テフラ)の三つに大きく分けられる。 出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
知恵蔵 「火山噴出物」の解説 火山噴出物 噴火によって地表に噴出する物質。マグマ起源の本質物質と、それ以外の異質物質がある。代表的な本質物質は溶岩。爆発的な噴火では、マグマは破砕され、テフラ(火山砕屑〈さいせつ〉物)になる。テフラは、大きさにより、火山灰(直径2mm以下)、火山礫(れき)、火山岩塊(直径64mm以上)に分類される。火山礫や火山岩塊は、噴石とも呼ばれる。紡錘状などの特有な形のものを火山弾、発泡がよく、空隙が極めて大きいものを軽石(流紋岩質など白っぽいもの)やスコリア(玄武岩質など黒っぽいもの)と呼ぶ。異質物質には、噴火で噴き飛ばされた基盤岩の破片などがある。火山噴出物にはほかに、火山ガスや温泉水もある。 (井田喜明 東京大学名誉教授 / 2007年) 出典 (株)朝日新聞出版発行「知恵蔵」知恵蔵について 情報