出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報
火山噴火で放出された破片状の固体物質。火砕物ともいう。爆発型噴火で火口から直接空中に放出されたものや、火砕流や岩屑なだれとして山腹を流れたものがある。粒度により、火山灰(直径2ミリメートル以下)、火山礫(れき)(直径2~64ミリメートル)、火山岩塊(直径64ミリメートル以上)に大別する。空中に放出されたときにまだ流動的であった火山岩塊や火山礫を火山弾とよび、パン皮状、紡錘状、球状、リボン状などの特定の構造をもつ。溶岩が毛髪状に引き伸ばされたものを火山毛、涙粒(るいりゅう)状のものを火山涙とよぶ。多孔質な火山砕屑物のうち、明色で二酸化ケイ素に富むのを軽石(浮石)、暗色で二酸化ケイ素の乏しいのをスコリア(岩滓(がんさい))という。火山砕屑物には、マグマが直接に噴出したものと、既存の火山体や基盤の岩石の破片とがある。水蒸気爆発では後者だけが放出される。
[諏訪 彰・中田節也]
…したがって,噴火記録の有無で休火山,死火山を分けることは本質的な意味が少ない。近年はテフロクロノロジー(火山砕屑物,とくに降下火山灰による編年学)や放射性炭素年代決定法によって過去の活動史を調べる方法が行われるようになった。これらの方法は,休火山,死火山を客観的に判定する有力な手段である。…
※「火山砕屑物」について言及している用語解説の一部を掲載しています。
出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」
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