精選版 日本国語大辞典 「為歩」の意味・読み・例文・類語
し‐ある・く【為歩】
〘自カ四〙
① =しありく(為歩)①
※却癈忘記(1235)下「前の柿の此木の葉のちりて庭に候が、風にふかれて、あなたこなたへまかり候が、鳥のしあるくににて候を」
② =しありく(為歩)②
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「多く釣りてとらする人もあるを、持て来て、親に食はせなどしあるくを」
③ ぶらぶら日を送る。あてもなく歩き回る。
※古文真宝彦龍抄(1490頃)「中をくつらりくつらりとしあるいて」
し‐あり・く【為歩】
〘自カ四〙 (「ありく」は「…してまわる」「…してすごす」などの意)
① (鳥などが)歩き回る。しあるく。
※古本説話集(1130頃か)六四「この子を生みたるが、この巣の廻りにしありく」
② 何事かをしながら日を送る。また、何かしながら歩く。しあるく。
③ いそがしく動き回る。奔走する。
※宇津保(970‐999頃)俊蔭「女よろづにしありきて、その折の事のみなし出でつ」
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