煎汁(読み)センジュウ

デジタル大辞泉 「煎汁」の意味・読み・例文・類語

せん‐じゅう〔‐ジフ〕【煎汁】

煮出した汁。煎じ汁。

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精選版 日本国語大辞典 「煎汁」の意味・読み・例文・類語

いろり【煎汁・色利】

  1. 〘 名詞 〙かつおいろり(鰹煎汁)」の略。また、大豆などの煮出し汁をもいう。煎脂(せんじ)煮取(にとり)。《 季語・夏 》 〔延喜式(927)〕

せん‐じゅう‥ジフ【煎汁】

  1. 〘 名詞 〙 せんじた汁。煮出し汁。
    1. [初出の実例]「大病の後の聾には、石菖蒲の煎汁を耳に入よ」(出典:全九集(1566頃)五)

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世界大百科事典(旧版)内の煎汁の言及

【調味料】より


[日本の調味料]
 《和名抄》巻十六に〈塩梅類〉という個所があるが,この塩梅類というのがどうやら今の調味料の語に相当しそうである。そこに列挙されているのは梅酢,塩,酢,醬(ひしお),煎汁(いろり),未醬(みそ),豉(くき)といったもので,醬と未醬はしょうゆやみその前身,豉は今の浜納豆に近いもの,煎汁はカツオなどの煮出し汁だったようである。これらに甘味料の甘葛(あまずら)とあめを加えると,ほぼ当時の調味料は尽くされる。…

※「煎汁」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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