熊野敏三(読み)くまの びんぞう

デジタル版 日本人名大辞典+Plus 「熊野敏三」の解説

熊野敏三 くまの-びんぞう

1855*-1899 明治時代官僚
安政元年12月22日生まれ。明治8年司法省の留学生としてフランスに派遣され,16年帰国。大審院判事,法典調査会主査などをつとめ,民法商法をはじめ各種法案の起草に尽力した。明治32年10月16日死去。46歳。長門(ながと)(山口県)出身。司法省法学校卒。

出典 講談社デジタル版 日本人名大辞典+Plusについて 情報 | 凡例

世界大百科事典(旧版)内の熊野敏三の言及

【旧民法】より

… 旧民法の編纂事業は,江藤新平によって指導された1870年の民法会議以来の民法編纂事業の流れをくむものであり,80年に元老院内に設置された民法編纂局によって本格的に開始され,条約改正事業との関係で一時外務省の管轄とされたが,最終的には司法省の手によって草案の完成をみた。この草案は,フランス民法典を模範とし,財産法(財産編・財産取得編(前半部分)・債権担保編・証拠編)の部分はG.E.ボアソナードが,家族法(人事編・財産取得編(後半部分=相続,贈与および遺贈,夫婦財産契約))の部分は,熊野敏三・磯部四郎・黒田綱彦・光妙寺三郎ら日本人が起草にあたった。家族法の第一草案は,全国の地方長官および司法官に回布されて意見を求められ,それにもとづいて修正された。…

※「熊野敏三」について言及している用語解説の一部を掲載しています。

出典|株式会社平凡社「世界大百科事典(旧版)」

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