熾盛(読み)シセイ

デジタル大辞泉 「熾盛」の意味・読み・例文・類語

し‐せい【×熾盛】

[名・形動]火が燃え上がるように勢いの盛んなこと。また、そのさま。
数年の間に、その業益々―にして」〈中村訳・西国立志編

し‐じょう〔‐ジヤウ〕【×熾盛】

[形動ナリ]しせい(熾盛)」に同じ。
邪見―なること限りなし」〈今昔・一七・二〉

出典 小学館デジタル大辞泉について 情報 | 凡例

精選版 日本国語大辞典 「熾盛」の意味・読み・例文・類語

し‐じょう‥ジャウ【熾盛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) ( 「じょう」は「盛」の呉音 ) 火が燃え上がるように勢いが激しくさかんであること。気勢のいちじるしいこと。また、そのさま。しせい
    1. [初出の実例]「三万六千の兵衆、熾盛に守て敵の心を成す者无して、敢て恐るる事无し」(出典:今昔物語集(1120頃か)二)
    2. 「凡夫の生質(むまれつき)は貪欲熾盛(シジャウ)にして」(出典:妙好人伝(1842‐52)初)

し‐せい【熾盛】

  1. 〘 名詞 〙 ( 形動 ) =しじょう(熾盛)
    1. [初出の実例]「即悪心の熾盛(シセイ)なる故なるべし」(出典:発心集(1216頃か)八)
    2. 「時熾盛(シセイ)なりし政治思想の俄然と退歩に就き」(出典:雪中梅(1886)〈末広鉄腸〉上)
    3. [その他の文献]〔漢書‐匈奴伝下〕

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