燎原の火(読み)リョウゲンノヒ

デジタル大辞泉 「燎原の火」の意味・読み・例文・類語

りょうげん‐の‐ひ〔レウゲン‐〕【×燎原の火】

燃えひろがって野原を焼く火。勢いが盛んで防ぎ止められないもののたとえにいう。

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精選版 日本国語大辞典 「燎原の火」の意味・読み・例文・類語

りょうげん【燎原】 の=火(ひ)[=炎(ほのお)

  1. 勢いが盛んで防ぎとめることのできないこと、また、はなはだしい勢いで広がってゆくさまのたとえ。
    1. [初出の実例]「朝鮮党派の軋轢は一層激烈を極むるに至らんこと、燎原の火より甚しきものあらん」(出典:伊藤特派全権大使復命書附属書類(1885)天津談判)

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故事成語を知る辞典 「燎原の火」の解説

燎原の火

次々と広がってゆき、止めることができないことのたとえ。

[使用例] 世間は珍らしい話が好きであり、人間は神秘にあこがれる本性がある。〈略〉燎原の火のごとく、千里眼が全国に拡がり、到る処に千里眼者が出現したのも無理のない話である[中谷宇吉郎*千里眼その他|1943]

[由来] 「書経ばんこう・上」の一節から。根拠のないうわさが広まっていくようすを、「火の原にえ、ちかづくべからざるがごとし(原野で火が燃え広がっていて、そばに寄ることすらできないようなものだ)」とたとえています。

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