独歩(読み)ドッポ

デジタル大辞泉 「独歩」の意味・読み・例文・類語

どっ‐ぽ〔ドクポ〕【独歩】

[名](スル)《「どくほ」とも》
ひとりで歩くこと。ひとりあるき。
暗夜に―し走って何処の所に行んとするや」〈織田訳・花柳春話
自力で事をなすこと。「独立独歩
他に並ぶものがないほどすぐれていること。
「若し血を灑ぐに至らずして功を奏せば実に世界の歴史中に―すと云べし」〈新聞雑誌一四〉
[類語]自助専行自主独立一人独り立ち独立独歩自活自立一本立ち独り歩き自力独力独行孤軍奮闘一匹狼アウトサイダー異端者異分子

どく‐ほ【独歩】

[名](スル)どっぽ(独歩)」に同じ。

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精選版 日本国語大辞典 「独歩」の意味・読み・例文・類語

どっ‐ぽ ドクホ【独歩】

〘名〙 (「どくほ」「とっぽ」とも)
① 一人で歩くこと。ひとりあるき。
吾妻鏡‐治承四年(1180)八月六日「是於人雖独歩之思、至家門草創之期、令諸人之一族給御計也」
※俳諧・鹿島紀行(1687)「出山の尊像をづしにあがめ入て〈略〉無門の関もさはるものなく、あめつちに独歩していでぬ」 〔漢書‐李陵伝〕
② 他に比べるものがないほど優れていること。卓越していること。
古今(905‐914)真名序「然猶有先師柿本大夫者、高振神妙之思、独歩古今之間
太閤記(1625)五「殊に勇猛も且備り、才智は古今に独歩せし程にも見えしかば」 〔後漢書‐戴良伝〕
③ 独立して事を行なうこと。「独立独歩」
※吾妻鏡‐元仁元年(1224)七月十七日「頻出入義村之許、有密談之由風聞、是何事哉。不其意。若相度武州、欲独歩歟」
[補注]「日葡辞書」には「とっぽ」とあるが、古辞書を見ると色葉・易林本では「どくほ」、他は「どっぽ」と分かれていて、読みは明らかではない。

どく‐ほ【独歩】

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普及版 字通 「独歩」の読み・字形・画数・意味

【独歩】どつぽ

並ぶ者がない。魏・曹植〔楊徳祖(修)に与ふる書〕昔、仲宣(王粲南に獨し、孔陳琳)河鷹揚(おうやう)(傑出)す。

字通「独」の項目を見る

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デジタル大辞泉プラス 「独歩」の解説

独歩

岡山県、宮下酒造株式会社が製造する地ビール、地発泡酒の銘柄ピルスナー、デュンケル、シュバルツタイプなどがある。

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