独立記念館(読み)どくりつきねんかん(その他表記)Independence Hall

ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典 「独立記念館」の意味・わかりやすい解説

独立記念館
どくりつきねんかん
Independence Hall

アメリカ合衆国ペンシルバニア州フィラデルフィアのチェスナット通りにある記念館。1776年7月4日,当時ペンシルバニア州の議事堂だったこの建物広間で,トマス・ジェファーソン起草の独立宣言文(→アメリカ独立宣言)が採択されたことから,以後独立記念館とされた。イギリス様式の煉瓦造り 2階建てで,南側正面には時計台尖塔のついた八角形の鐘楼をもつ。建物は一部改築されているが内部の本会議室などは当時の雰囲気を伝えている。記念館の北隣,国立歴史公園内のリバティベル・センターには,独立宣言発表時に鳴らされた自由の鐘が展示されている。1979年世界遺産文化遺産に登録。

出典 ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典について 情報

百科事典マイペディア 「独立記念館」の意味・わかりやすい解説

独立記念館【どくりつきねんかん】

アメリカ合衆国東岸のフィラデルフィアにある記念館。1776年トーマス・ジェファーソンにより起草された合衆国の独立宣言が読み上げられ,1787年には合衆国憲法が制定された合衆国誕生の地。1800年以降議事堂は独立記念館として保存され,独立宣言の際,喜びの鐘として打ち鳴らされた鐘が〈自由の鐘〉として北隣のパビリオンに保存されている。独立記念館の左右にある建物はフィラデルフィアが首都であった時代の建物で,議事堂と合衆国最初の最高裁判所が置かれた旧市庁舎である。この歴史の舞台となった地は独立記念歴史公園に指定されている。1979年世界文化遺産に登録。

出典 株式会社平凡社百科事典マイペディアについて 情報

世界遺産詳解 「独立記念館」の解説

どくりつきねんかん【独立記念館】

1979年に登録されたアメリカの世界遺産(文化遺産)で、ペンシルベニア州南東部、フィラデルフィア市に位置する。コロニアル様式建築物で、1749年にペンシルベニアの議事堂として建設された。1776年7月4日に、トーマス・ジェファーソン(1743~1826年)らが起草した「独立宣言」に13の植民地の代表者がここに集まって署名し、イギリスに対して独立を宣言した。そして、1787年にアメリカ合衆国憲法がここで承認された。周辺にはリバティ・ベル(自由の鐘)などがある。歴史的に重要な例証という理由から、世界遺産に登録された。◇英名はIndependence Hall

出典 講談社世界遺産詳解について 情報

今日のキーワード

カイロス

宇宙事業会社スペースワンが開発した小型ロケット。固体燃料の3段式で、宇宙航空研究開発機構(JAXA)が開発を進めるイプシロンSよりもさらに小さい。スペースワンは契約から打ち上げまでの期間で世界最短を...

カイロスの用語解説を読む

コトバンク for iPhone

コトバンク for Android